地下5階

ゲーム中、最高に難しい階だよ、おっかさん!!


アンナちゃんの事を思いながらハシゴを下るジイ様でしたが、背後から何者かがグングン迫ってくるのを感じます。またフイ撃ちスタートか!?今度はそうは行くか!ジイ様がナイフを握り締め、振り向くと、グングン迫ってきたのは、若いゴブリンでした。


長老がお話をしたいそうです。着いていらして下さい。

ゴブリンはそれだけ言うと、ドアを開けて部屋を出て行きました。「おいおいおい~、どうなってんだ、最近の若い者はよぉ~、挨拶ってものを知らねぇのか~!?ゴブリンさんよぉ~!!今度ゴブリンキングに会ったら、きつく言っておかなくちゃならねぇな。」ジイ様はブツブツと一人ごちていましたが、部屋の片隅に大きなタマゴが落ちているのに気づきました。


「タマゴかあ。お腹が減ったらオヤツにしようかな。」

ジイ様はゴブリンの後を追って、②の部屋へ入ります。


部屋では、ゴブリン達が大きな地図を広げて何やら相談している様子。ジイ様がゴブリン達に近づいていくと、彼らの中で最も歳を取ったように見えるゴブリンが口を開きました。

是非あなたに協力して欲しいのです。
おそらく、彼が長老と呼ばれる人物なのでしょう。

昔、ドラゴンの栄えていた時代、このダンジョンには若さの泉という、素晴らしい泉が湧いておった。しかし、それももう昔の話じゃ。今となっては魔法のしずくがかすかに流れているだけ。

泉は水門によって封鎖されてしまっているが、ノーラックというモンスターが水門の扉の前に棲み着いてしまっておって我々は水門を開くことができん。

しかし、ノーラックは我々だけではなく、あなたの行く手もふさいでおる。我々は手を組むべきじゃないかね?共にモンスターを倒さなければならないじゃろう。


これは私の計画したものだが…
長老は床に広げられた地図を指差しながらジイ様に説明します。

水路を流れる水は渦巻きの中に排出されていくが、この渦巻きの中にノーラックを引き付けてくれまいか?その間に我々は水門を開き、ヤツを渦の中に葬ってくれるわ。

長老は話し上手でした。すっかりその気になってしまったジイ様は、気が付くと長老と握手を交わしていました。


「よっしゃ、ノーラックよカモン!」ジイ様がいきり立ちながら③の部屋へ入ると、そこには商人が一人。

やーやー、調子はどうだい?薬はいらんかね?たったの60ゴールドだよ!この薬を飲むと体を小さくすることが出来るんだ!

ジイ様はノーラックと戦う気マンマンでしたが、商人の軽い呼び声にすっかりトーンダウンしてしまいました。その上、商人の営業スマイル&営業トークにだまされて、気がつくと、薬を買わされてしまいました。

「いかん!この調子では羽毛布団でもなんでも買わされてしまいそうじゃ!!ヤツとは、もっと上の階でも会ったような気もするけど、商人のヤツラはどいつもこいつも同じような顔に見えるから気のせいかのぉ。」

ジイ様は自戒しながら、長老のところへノーラックの居場所を聞きに行きました。


長老に話を聞くために再び②へ戻ったジイ様は長老の後ろの壁に小さな穴を発見します。

「おっ、今買ったばかりの小さくなる薬を使って、この穴に入ってみようかのぉ?」ジイ様は自分が無駄な物を買ったとは思いたくないあまり、長老には一言も話し掛けないまま穴の横に立ち、薬を飲み干しました。体は小さくなり、米粒のようになりました。

米粒になったジイ様

穴を通り抜けると④に着きます。④の部屋にはトロールが2人おります。米粒ジイさんを目ざとく見つけ、踏み潰さんと全力でダッシュして来ます。思わずこちらも全力で逃げがちですが、勇気を出してその場に立ちすくんでみましょう。


ジイ様が動かないでじっとしていると、トロール達はジイ様のあまりに小さな姿を見落としてしまうのか、近くに寄って来るくせに踏み潰そうとしません(下の画像)。

「へぇ~、こんなに小さな人間っているんだぁ」という感じでしょうか?
ちなみにジイ様は、左のトロールの足元におります(灰色の靴のように見えます)。


薬の効力は20秒くらいです。元の姿に戻れたら宝箱の中身を取ってしまいましょう。宝箱の中には、150ゴールド、ボトル(水入り)、ファイヤーボールが使える本、ノート、ワームセンサーが入っています。根こそぎ入手しましょう。

小さくなる薬の副作用なのか、毒の床なのか分かりませんが、時間が進むにつれて体力がドンドン減ってしまいます。ボトルの中の水を飲み干しましょう。解毒剤(?)の役割があります。



ちなみに2人のトロールを殺す必要はありませんが、お約束として殺してみると、「必殺盲目首ちょんぱナイフ(再度登場)」「君、スタイルはいいけどブスだねぇこっつん杖(再再度登場)」が炸裂します。ジイ様の殺しのテクは本当にネタ切れなのか~!?


⑤の部屋には空飛ぶトカゲが2匹飛び回っています。トカゲの首に光るものを見つけたジイ様は、トカゲをファイヤーボールで撃ち落とします。トカゲの首にはカギがかかっていました。

「フフン、ワシって中々目ざといじゃろ」

ジイ様はブツブツ言いながらドアを開け、⑥へ進みます。
 
どかーん!&ぱくぅ!

…って、なにぃ!?部屋に入って数歩歩いただけでぇ!?

この⑥は「ウィザード・オブ・イモータル」史上、最も難しい個所ではないかと思います。この部屋はワームの住処であり、少しでも正解からズレたタイルを踏んでしまうとワームにたちまち食べられてしまうのです。
ワームセンサーを使いながら進むのが正しい道なのでしょう。ワームセンサーを入手した際に「トカゲのあとにはワーム!左、下、右、下、左、下、右、上、右、下。危険度によりセンサーの音響が高くなる。センサーの効力は短い。」というヒントを得ることが出来るのですが、ハッキリ言って、中々この通り進めませんし、センサーの動作時間はとんでもなく短くアテになりません。

ちなみに、プレイ当時、どうしてもここがクリアできず、エレクトロニック・アーツ・ビクター社(当時)に「どうしてもクリアできないのでヒントを下さい」と手紙を送った個所です(英文攻略本のコピーをいただきまして本当に参考になりました。当時の担当の方、本当にありがとうございました)。


ワームに食べられずに進むルートは、多分この通りです。良く見ると、ヒントの通り「左、下、右…」と進んでいるのですが、あのヒントだけじゃ分からん!!…とボクは思ったのですが、いかがでしょう?ちなみに、灰色のタイルを目印に進路を変更すると良いかもしれません。


地獄のワーム部屋を過ぎ、⑦へ入ります。⑦に入ると、いきなり最強のグリーンスライムが!!でも一匹しかいないので、避けるのは簡単かもしれません。

スライムを避けながら歩いていると、持っていたタマゴがかえり、中から空飛ぶトカゲが生まれました。「何じゃ、後でゆでたまごにして食べようと思っておったのに。」

ジイ様に戯れるトカゲ

トカゲはジイ様をお母さんだと思ったのか、ジイ様の周りをグルグルと飛び回ります。「フフフ、中々可愛らしいヤツじゃないか。エサでもやろうかのぉ。」ジイ様は部屋の隅の床に描かれた三角の真ん中にエサを起きました。エサをついばむトカゲを微笑みながら眺めていたジイ様ですが、ハシゴが出現していることに気づきます。「おっ、もうけもうけ。」ジイ様はいそいそとハシゴを降りていきます。


⑧には何にも無く、だだっ広い部屋なので何かありそうですが、ここには何もありません。ハシゴを下ってレベルクリアなのですが、その前にちょっと休んでおきましょうか。

ワラの上で横になると昨日の夢が再び頭をよぎり、非常に不安な気持ちになりました。しかし、ワームの部屋で神経をすり減らし、心身ともに疲れきっていたジイ様はいつの間にか眠り込んでいました。

ジイ様は再び夢を見ます。そこにはドラゴン…沢山のドラゴンが生活しています。凶暴で恐ろしいドラゴンではなく、みな親切で友好的なドラゴン達です。地下…ダンジョンに彼らは住んでいるようです。ジイ様は夢を見ながら、それはずうっと昔の、実際にあった事のように思えました。


「いや~、ワームには本当に参ったわい。寿命が3年ほど短くなって、あと97年しか生きられなくなったわ。ガハハ。」


一休みして心身ともにリフレッシュしたジイ様は先へ進みます。